高い目標を持つことは悪いことではありませんが、
チームや会社で目標を共有する際に、
目標が高すぎると多くの人に感じさせてしまうような、
目標としても実現に向けても、
根拠のない高い目標を掲げることは良くないことです。
なぜ根拠のない高い目標を考えもなく掲げてしまうのかを考えていきましょう。
高い目標が目標として適切か考えられていない
高い目標がすべてダメではありませんが、
個人でも組織の目標であっても、
適切な目標を設定しなければ目標として機能しませんよね。
いくら高い目標を設定したとしても、
- 達成できる能力
- 達成するための環境
- 達成するための方法
などがあるかどうか、わかっているかどうか、用意できるかどうか、
という部分を現実的に考えたうえで、
可能である範囲の中での最大限に高い目標でなければ、
目標ということは出来ません。
いくら高い目標が理想的で魅力的であっても、
現状を考えて適切でなければ、
目標ではなくただの夢物語や妄想となってしまうのです。
高い目標を掲げるだけで実現までを考えられていない
高い目標を会社で設定されることがありますが、
達成するためにどうするかは共有されないことが多いです。
つまり勝手に高い目標を設定しておいて、
あとは、実現するために各々頑張ってね!という状態です。
このような目標の設定や進め方では、
不満が多く溜まっていくことになりますし、
いざ実現出来ない場合であっても、
目標を勝手に設定されてるので、
登ってもいない山を登らされている気分にもなりますし、
設定した側も実現方法やプロセスを考えないで設定しているので、
具体的な指示もできなければ軌道修正もできないので、
なんで出来ていないんだ!と文句だけ言ってくることになります。
目標が高すぎると感じられているのを理解できていない
目標が高すぎると周囲が感じているのを、
察することができずに、ひとりだけやれる気でいる状態もあります。
誰がどう見ても不可能としか思えないしって空気を、
あえて読まないのか設定するだけで満足して、
実現までは丸投げするつもりだからどうでもいいと思ってるのか、
どちらかはわかりませんが、
目標が高すぎると思われているのに気がつかないのはダメですし、
高すぎる目標ではないと説得できないと、
目標として掲げることは普通であればできないことです。
目標を設定する立場にある人間は、
目標が高かろうが低かろうが、
目標設定した理由と実現するためへの道のりを、
他人にゆだねる権利はないということです。
勝手にやると言い出したのであれば、
やるための根拠や周囲を納得させたうえでないと、
どんな目標であっても設定することは出来ません。
根拠のない高い目標が掲げられてしまうのは、
目標を設定する権限がある人間が独善的で、
周囲の説明義務を果たしていなかったり、
達成できないことに対しての責任を持つ気がないことが多いです。
目標が高ければ高いだけ良いと思っている
意識高い系なのか理想先行型なのかわかりませんが、
目標が高ければ高いほど良いと思っている輩がいます。
いやいや確かに高い目標を持つのは素晴らしいですが、
地に足の着いた視点で考えられていなければ、
なにアホ言ってんだ?
という感想しかこちらは抱けないわけですよね。
目標が高すぎると思われていることを察せていないのに通じて、
そちらとこちらの温度差やテンションの差などを、
なぜ感じられないのかということですね。
高い目標であってもしっかりと説明をして、
全員が同じ志や温度感で取り組めば実現する可能性は出てきます。
ですが、根拠のない高い目標をただ掲げているだけで、
説明もしなければ、根拠も示さない、
温度差を埋める努力もしないで、
決まった目標だからやれ、という状態であるのであれば、
目標は実現できないでしょうし、
目標設定する立場の人間としては無能としか言いようがありません。
高い目標を掲げるだけなら誰でもできる
高い目標を掲げるだけなら誰でもできることです。
高い目標を持つのは良いですが、
勝手に掲げて押しつけるのは迷惑でしかないですし、
個人の目標ではなく共有する目標であるのなら、
高い目標を掲げた人には責任が伴うものです。
おそらく根拠のない高い目標を掲げてしまう輩が多いのは、
- 高い目標を掲げるのは簡単
- 目標は高ければ高いほど良い
- 地に足の着いた考えができていない
- 目標達成の責任は持たない
という考え方の、無責任かつ独善的で横暴な輩が、
目標を掲げてしまっているという状況が多くなっているからでしょう。
やるのは自分じゃないから、
という考えで適当を抜かす上の立場の人間は多くいます。
出来ないことや無理なことを強要して、
出来なければキレて出来た場合は手柄にすり替える、
このような責任を持たない目標がまかり通っていくことで、
根拠のない高い目標を設定されて苦しんでいくことになるのです。
目標には目標としての根拠と実現への根拠が必要
高い目標を設定すること自体は否定はしませんが、
目標を設定するときには、
- 目標として適切であるという根拠
- 目標を実現できるという根拠
を示すことが必要になってきます。
自分の中の目標を設定するとしても根拠は必要ですし、
複数や組織などで共有する目標であれば、
根拠を提示して納得させる、という道を避けては通れません。
根拠も示さず納得もさせていないのに、
目標だけは押しつけているという状態が多く見られます。
高い目標を持つ、ということは聞こえはいいですが、
意識だけ高くても実態がなければ無駄と同じように、
目標だけが高くても、
目標や実現するのに根拠がないのであれば、
目標としては不適切であり無駄にしかならないのです。