クレドという言葉を社内で聞く機会が増えてきた方も多いのではないでしょうか。
会社が言うクレドとは、企業や社員の信条や行動の指針となることであり、それっぽい標語などが掲げられたりします。
そのクレドとした標語に即した行動をしようと呼びかけることで、帰属意識やモチベーションの向上などを高めることが狙いであることが多いです。
しかし、このクレドをうまく活用することは難しく、多くの場合で無駄であったり、会社の妄想や洗脳願望がクレドに表れているだけなこともあります。
このような本来の目的とは異なるような無駄なクレドであっても、なぜ会社が推進したがるのかを考えていきましょう。
会社がクレドを導入したがる理由
会社がクレドを導入すること自体は悪いことではないですが、結果としてというか悪い方向に進んでいるがゆえにクレドを導入しようとする会社があります。
なぜなら、クレドという指針に自分たちの思惑や急に変更を加えた価値観や文化などの思想を織り込むことで、そういう会社になったんでそういう価値観でよろしく!という風に押し付けようという考えがあるからです。
この場合は、良い方向に会社が変わっているケースでは少なく、これまでの会社の状態や考え方が悪い方向に行っていることが多いでしょう。
クレドの導入を会社が急に進めて、クレドを推進しようと言い出しているのであれば、急ハンドルを切っていたり、大幅な転換点を迎えていると考えて、冷静に会社の状況を見極めてみてください。
もし、古参の社員やキーマンなどが離職していたり、社内の雰囲気や経営層、上司の言動や顔ぶれに変化が多く生じているのであれば、その会社は迷走をしている可能性が高いです。
本人たちは迷走のつもりはないでしょうが、無理矢理にことを進めたいがためのひとつの方法として、クレドを利用しようとしているだけでクレドの内容もよくわからないものであったり、矛盾していたり、一見すると良い言葉風に見せた責任の押し付けやもっとやれということだったりもします。
このようなクレドの使い方では良い方に行くことはなく、クレドで決めた指針や枠組みに社員をはめ込みたいだけでしょう。
簡単に言えば、会社の考えを押し付けてそれに従うように洗脳したいことの表れと思っていろいろと疑いの目を持った方がいいかもしれません。
無駄になるだけの会社のクレドの内容
良い面だけでなく悪い面からもクレドを会社が導入する場合があるといいましたが、この場合はクレドの内容もよく見ると意味がないものばかりということが多いです。
無駄になるだけや会社が悪い方向に向かうクレドの内容の例としては、
- チャレンジや挑戦という言葉が並ぶ
- 難しいことや高い目標を持とうという言葉が並ぶ
- 自己責任や責任感を強く持ってという言葉が並ぶ
- 素直や誠実になどという精神論的な言葉が並ぶ
- スピード感や速さ、変化を求める言葉が並ぶ
というような、言葉や内容のクレドであれば多くの場合で無駄であったり、押し付けたいがためのクレドです。
チャレンジや挑戦、難しいことや高い目標というのは、簡単に言うと無理なことをやってもらいますよ、現実的に難しいことをやれといいますよということで、戦略などが皆無であることや大きな成功がないとキツイということの裏返しです。
また、そのうえで、自己責任や責任かを強くといっているのであれば、無理難題を押し付けるけどできなかったらお前の責任だからな、と言っているのと同じで上層部は世迷言や無理な目標を押し付けるけど責任も取る気もなければ、どうすれば実現できるかも考えませんということです。
素直さなどは、疑問を持たずに言われたことをやれという洗脳されたロボットが欲しいということであり、スピード感や速さというのは会社自体の焦りを言葉にしたもので、無理なスケジュールや非現実的なプランを実行するということです。
このように一見すると標語的で前向きっぽい言葉のように読み取ることができるクレドを掲げてくると思いますが、そのクレドが意味をする本質や会社の思惑をしっかりと読み取って、無駄かつヤバいクレドではないか、このようなクレドを打ち出す会社はおかしくなっていないか、という部分を見極められるようにする必要があるでしょう。
無駄になるだけの会社のクレドの扱い方
無駄になるだけのクレドの内容の傾向が分かったら、会社のクレドの扱い方でも無駄であったり、悪い方向に向かって行ってるかの分析もできます。
無駄になるだけや会社が悪い方向に向かっているクレドの扱い方としては、
- クレドの内容が一方的に発表され従うことを義務付けられる
- クレドに沿って動けてないよね?などと抜かすアホが出てくる
- クレドに沿っているかいないかを上層部が一方的に判断する
- クレドは上層部には関係のないものである
- クレドを法律のような絶対的なものとして扱っている
クレドの導入だけでなく内容もどこのだれが決めたかもわからないまま押し付けられる、決められた内容について具体的な説明がないまま決定しているという場合はクレドへの理解も深まりませんし、会社が押し付けたいだけといえるでしょう。
また、なにか説教やマウントの際、評価をする際などにクレドに沿って取り組めていないなどの戯言を如何にもな態度で抜かしてくると、もうその会社はおかしくなっているといっていいでしょう。
このような場合は、会社の上層部がクレドを都合の良いように湾曲したり、利用したりして、自分らの意図通りに進めるために利用しているという状態とも言えます。
しかし、そのクレドを上層部が体現しているかどうかは関係なく、一方的に社員に押し付けたり、なにかの基準としてあたかも法律のような絶対的なものとして扱うくせに客観性や根拠というものがない状態になっていきます。
こうなると、よくわからないクレドを一部の人の都合でどうとでも扱えるので、本来のクレドの意味もありませんし、会社がおかしくなっている表れであり、もうその暴走を止めるのは難しいといえるかもしれません。
クレドと実情がかけ離れている会社は多い
クレドを設定すること自体は悪いことではありませんが、本来の目的や良い目的でクレドを導入し推進している会社ばかりではないということを理解しておきましょう。
もしくは、本人たちは良いと思っていても頭がおかしいのでクレドの内容も扱いも悪い方向に向かうだけになっているだけという会社もあるでしょう。
どちらにせよ、クレドを誤って運用している会社や、良かれと思っておかしなクレドを設定してしまうような会社はおかしくなってきていると考えた方が無難です。
このような会社は、クレドの設定や運用だけでなく、いろいろな面でおかしな要素が出てきているでしょうから、冷静に会社の動向や状況を見極めて、場合によっては逃げ出せるように準備をしておきましょう。