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組織をダメにするマニュアル・サボタージュマニュアル通りになる不思議

組織をダメにするマニュアル・サボタージュマニュアル通りになる不思議

CIAの前身組織であるOSSという組織が作成した、サボタージュマニュアルというのがダメになっていく会社を見事に表しているという意見が話題になりました。

サボタージュマニュアルは簡単に言うと、スパイのための組織をダメにするマニュアルです。

スパイは敵対組織や諜報先の組織をダメにすることが任務である場合があるので、このようなマニュアルが作成されたのでしょう。

しかし、日本でダメになっている組織や会社のなかにCIAの工作員が必ず紛れ込んでいるわけではありませんよね。

なぜ組織をダメにするマニュアル・サボタージュマニュアルの通りにダメになっていく組織や会社は自らなっていくのか考えていきましょう。

組織をダメにするサボタージュマニュアルの内容抜粋

サボタージュマニュアルのどのような内容が、ダメになっている日本の組織や企業に当てはまるのか抜粋内容をもとに見ていきましょう。

以下がその内容になります。

  1. 常に文書による指示を要求せよ。
  2. 誤解を招きやすい指示を出せ。意思統一のために長時間議論せよ。さらに、出来る限り不備を指摘せよ。
  3. 準備を十分行い、完全に準備ができているまで実行に移すな。
  4. 在庫がなくなるまで、注文をさせるな。
  5. 高性能の道具を要求せよ。道具が悪ければ良い結果が得られないと警告せよ。
  6. 常に些細な仕事からとりかかれ。重要な仕事は後回しにせよ。
  7. 些細なことにも高い完成度を要求せよ。わずかな間違いも繰り返し修正させ、小さな間違いも見つけ出せ。
  8. 材料が適切な場所に送られない工程とせよ。
  9. 新人を訓練する際は、不完全でいい加減な指示を与えよ。
  10. 能力に見合わない不釣合な昇進を行い、有能な者は冷遇せよ。
  11. 重要な決定を行う際には会議を開け。
  12. もっともらしく、ペーパーワークを増大させよ。
  13. 通達書類の発行や支払いなどに関係する決済手続きを多重化せよ。すべての決裁者が承認するまで、仕事を進めるな。
  14. すべての規則を隅々まで厳格に適用せよ。

多くの内容がある中で、これらの内容がまるで日本企業のダメなところを言い当てているダメになっていく機企業や組織の特徴を表しているということで話題になりました。

冷静に考えれば、組織をダメにするための行動様式のマニュアルの内容なのですから、これらがそうして組織を悪くせよと記している通りになっているのであれば、それが誰かが意図的にやってる・いないに関わらずその組織はダメになっていると考えて良いでしょう。

つまり、はたから見てこれらが当てはまっている企業やこれらを体現している企業は組織としてダメであるダメになっていっているといえるのではないでしょうか。

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サボタージュマニュアルから考えるダメになる組織の特徴

組織をダメにするサボタージュマニュアルの内容からダメになる組織にはどのような特徴があるのかを考えていきましょう。

また、実際にダメになっていった会社にいた経験からも考察していきたいと思います。

常に文書による指示を要求せよ

指示もそうですが、提案であったり確認事項、資料や内容、データをなんでもまとめて提出してくれという無能なリーダーは多くいます。

そして、あれもこれもデータや文書として渡せと指示をしてきて、無駄な作業を強いるのです。

たとえば、なんらかのツールの管理画面を自分で見たり、要点を抑えたポイントを確認すれば済むようなことでも、そのような報告では足りない、すべてよこせというように無駄を生むのを仕事と勘違いしている無能は多くいます。

膨大な文書やデータをまとめて提出したところで、それらを見ることはない見たとしても的確な回答や指示も出せないということも多くあります。

つまり、出させることが目的でしかなくやらせて終わりというような、無能なリーダーや管理職が幅を利かせているのがダメな組織にはよくあることです。

誤解を招きやすい指示を出せ

これは誤解を招きやすい指示を出しているつもりがなく、単純に指示が不適切であったり、指示にすらなっていないことが多いことが問題でしょう。

日本の企業において、わざと誤解を招くようなことを言っているつもりであるケースは少ないと考えられます。

どちらかというと、誤解を生むような指示しかできない根拠のない思い付きや方法を知らない中で指示という体で何かを発しているだけで、そもそも明確なことが何ひとつ言えない、ということが多いと思います。

簡単に言えば、適切な指示を出せるような人材が適切な指示を出さなければいけないポストにつけていない、無能な人材がポストに居座っているということが、ダメな組織には言えるでしょう。

意思統一のために長時間議論せよ

ダメな組織は無駄な会議が大好きですし、組織をダメにする人間もその傾向が強いです。

長時間の議論は無駄であることはもちろんですが、長時間議論した結果ということにしたいという気持ちもあります。

長時間みんなで議論して意思統一した結果だもんね?ということにして、本来は責任を持たなければいけない人が責任の所在を曖昧にしたいという思いがあるわけです。

そもそも、明確な意識や組織の責任者がしっかりと責任をもって指示を出すことができれば、意思統一のための長時間の議論など必要がないことが多いわけですから、このような状態になっているだけで組織としてはダメでもあります。

出来る限り不備を指摘せよ

細かい不備を指摘したり、何かにつけて否定をしたがる人が組織にいるとなにもうまくいきません。

また、本当に不備であればまだマシですが、不備ではなくただ単に気に入らない自分がよくわかっていないからイチャモンをつけたい、というような考えでしかないことも多いです。

このように不備を指摘したがる割に、自らの不備は他人のせいにしたり、自らの不備だらけの計画やアイデアは力づくで押し通してしまうなどの傾向もあり組織として終わっていきます。

確実に不備しかないことを強いられるようになるので、失敗という結果になるだけでなく、失敗の責任を押し付けられたりする可能性もあり、まともな人は去ることになるでしょう。

準備を十分行い完全に準備ができているまで実行に移すな

これに関しては、必要以上に時間をかけさせろということなのでしょうが、日本のダメな組織の場合はそもそも準備を十分に行うこともできないということが大きな違いです。

しかし、準備にはなっていないながらも準備という体の時間を多く割くということはしがちです。

つまり、多くの時間を準備に費やしたのにもかかわらず不十分な準備しかできないのに実行に移すという、CIA文書よりもさらに悪い状態であることの方が多いのではないでしょうか。

高性能の道具を要求・道具が悪ければ良い結果が得られないと警告せよ

これはダメな組織のリーダーやうまくいかなくなった組織はとにかく金をかければうまくいくだろうという考えにシフトする傾向があります。

たとえば、なにか業者を利用していれば今まで使っていたところではなく料金が高くなんか壮大なことを宣伝しているところを試す、コストをかけることで露出は確保できるような金を使うだけの施策に逃げる、というような感じです。

結果としては、かけるコストは増えただけで結果はついてこないということが多いので、自分の首を絞めるだけの結果になります。

ダメな組織というのは着実や地道にという思考を忘却して、簡単に言うと一発逆転を狙っているだけでしかないので、このような状態に陥ることが多いです。

常に些細な仕事からとりかかれ・重要な仕事は後回しにせよ

些細な仕事というよりもクソどうでもいいことにばかり首を突っ込んで現場を混乱させたり、現場を改悪してくることが多いです。

重要な仕事というのは組織の責任者やリーダーとして背負うべき役目を果たすことでしょうが、そもそもそのようなことをするという考えがないので、ただ単に自分の保身のためであったり、責任転嫁のために行動します。

おそらくダメな組織やダメな組織にしていく人材は、成果を出すというよりもまずは自分の責任ではなくすという思考で動くので、改悪や無駄なことしかできないのでしょう。

そして、重要な仕事は後回しというよりも一切しないしできないというほうが適切かもしれません。

些細なことにも高い完成度を要求せよ

高い完成度というのを物量であったり作業時間の多さなどであったり簡単に言うと無駄を多く求めるのがダメな組織の価値観に強くあります。

要は出来が良い悪いということを本質的に考えているのではなく、どれだけ時間を割いたかどれだけ頑張った感があるかということでしかないのです。

しかも、その完成度の基準は無能なリーダーのただの雰囲気で決まるので、本質的な完成度の高さとは関係ありません。

また、このように多くの時間や労力を費やして完成度が高いとしたものができたとしても、それらが役立つことはなく、場合によってはなかったこと出したことで終わりということすら起きるのです。

わずかな間違いも繰り返し修正させ小さな間違いも見つけ出せ

これは間違いというよりも、ダメ出しを繰り返して足を引っ張るマウントをとるという簡単に言うとパワハラをしているということです。

無能なリーダーや管理職はナチュラルにパワハラしていますし、尊大な態度をとってしまっているものです。

ダメな組織というのは最終的には声がでかい無能がのさばっているだけの状態になるので、このような害悪でしかない人間がポストについたり、幅を利かせている段階で行き先には暗雲が立ち込めていると考えていいでしょう。

重要な決定を行う際には会議を開け

これも意思決定を鈍化させて時機を逸することに一役買うことですし、重要なことを独断で決めたくないという逃げでもあります。

無責任な人間が指揮を執る場合というのは、決定事項がありきであっても会議という体を取ります。

会議といえるようなものではなく、押し通しているという形であることが多いですが、会議でみんなで決めたことということにしたいのです。

そうすることで、責任から逃げる仕組みを作りたいだけですが、責任を取りたがらない人間が上に多ければ多いほど組織はダメになっていきます。

もっともらしくペーパーワークを増大させよ

これも無駄を生むということですね。

しかも、わざとそうしているわけでないのが厄介です。

ダメな組織やダメな組織にする人間は成果というものを生むことができませんし、適切な評価を下すこともできません。

では、どうするかというととにかく何か忙しそうにしている人を良しとするという結論を出します。

ただただ残業を多くしている人であったり、なんか忙しそうに立ち振る舞っている人だったり、なんか無駄に予算をかけたことをしている人を評価します。

それで結果が出ていなくても関係ありません。

少ない予算で地道に結果を出している人を冷遇して、このような人たちを優秀としてしまうので、会社や組織がダメになるのも当然の結果なのです。

通達書類の発行や支払いなどに関係する決済手続きを多重化せよ

なにかにつけて無駄な手順や段取りを作りたがるのが組織をダメにする人の特徴です。

おそらくすることがないので、少しでも無駄を生んで自分の仕事を作りたいのかもしれません。

また、自分を経由させるなど多重化させることで自分の必要性や重要性を生み出そうとしているのでしょうが、無駄が増えているだけということには気が付かないのです。

すべての決裁者が承認するまで、仕事を進めるな

これは自分を経由しないと物事が進まないという仕組みを作ることで、役割というのを無理矢理に生み出した結果とえるでしょう。

しかし、無駄であることにはかわりませんし、自分から経由しないと進まない仕組みを作ったくせに無能なので承認に時間がかかるなど、ただただ物事の進みを悪くする結果しか生まないのです。

自分がゴーサインを出したということにして、権力に酔いたいだけなのかもしれませんね。

すべての規則を隅々まで厳格に適用せよ

ダメになる組織というのは規則がどんどん厳しくなっていったり、細かくなっていく傾向があります。

また、何の意味があるのかというような規則を強いることも増えていくことでしょう。

しかし、それらの小うるさい規則やルールを厳格に守れと言う側はまったく気にしていなかったり、適用されていないというのがダメな組織です。

単なる思い付きなのか、自分たちに歯向かうことのないように締め付けたいだけなのでしょうが、働く側にとってメリットがない規則を適用されることでさまざまな齟齬や不満が生まれ余計に組織がダメになるだけなのです。

何事をするにも「通常のルート」を通して行うように主張せよ

これも例外は認めたくないということでもあり、自分が関与する余地を作りたいということです。

また、ダメな組織にする人の通常というのは異常なことが多く、ダメな組織内では非常識や異常が常識であり通常となっていることが多いです。

つまり、頭がおかしく洗脳された人間ではないと常にストレスにさらされているというわけです。

決断を早めるためのショートカットを認めるな

ダメな組織というのは臨機応変や要領を良くするということを悪とします。

なぜなら、無駄なことやなんか頑張っている、苦労している感じが正義だと思っているからです。

口では効率化や生産性向上、費用対効果とかを抜かしているでしょうが、実態は無駄が多いのを良しとして、うまいことやっているような人をこきおろしたいのです。

可能な限りの事象を委員会に持ち込み「さらなる調査と熟考」を求めよ

委員会とか会議が増える傾向がダメな組織にはあります。

これらも責任の分散であったり、物事を先送りにしたいだけの表れです。

もしくは、取り組んでいるよという風に見せるためだけに存在していることすらあります。

解決につながることのない幽霊のような委員会や会議が生まれている組織はダメになっていっているといえるでしょう。

委員会のメンバーはできるだけ多く(少なくとも5人以上)すること

会議もそうですが、関わる人数が増えれば増えるほど結論は出にくくなりますし、コストがかかります。

無駄なことが大好きなダメな組織はこのように必要性を考えずにメンバーを構成したり、委員会を結成したりしますので、CIAが意図した通りの無駄を生み出すことを自ら行う天才といえるでしょう。

議事録や連絡用文書、決議書などにおいて細かい言葉遣いについて議論せよ

これも形式に重きをおいて無駄を生み出す手法のひとつでしょう。

なんでも議事録を作成しておいてといって二度とその議事録は読まれないという会議も多くありますし、毎回同じことの繰り返しということもあります。

連絡でも決をとることも所定の手順やそれに関する根回しなどを行うなど、内容よりも形式に重きを置いて実利を考えないのがダメな組織にはよくあります。

以前の会議で決まったことを再び持ち出し、その妥当性について改めて問い直せ

何度も言うようですが、ダメな組織は無駄な会議が大好きですし、会議をする内容も無駄であったり出口がないようなものが多いです。

妥当性などそもそもないものを押し通すくせに、なんでそんなことをぐちぐちまた会議すんねんということもあります。

ダメな会社の場合は妥当性がないものは妥当と力づくで処理され、妥当性があることほど妥当性について改めて問い直すなどの無駄が生まれているので、会議の参加者は疲弊してしまうでしょうし、まともなことが行えない状態ともいえるでしょう。

「警告」せよ、他の人々に「理性的」になることを求めろ

これはお前が言うなというようなことです。

ですが、お前が言うなと思われている人間が言ってくるということに組織がダメになっている証拠がありますし、お前が言うなと思っている相手にこのようなことを言われるストレスは相当なものです。

また、このようなことをお前が言うなと思っている人間が言っているということは、もう見ている景色も考え方もなにもかもこの狂った組織とは合わないのだなと考えた方がいいでしょう。

将来やっかいな問題を引き起こさないよう早急な決断を避けるよう主張せよ

これは現時点で厄介になっていることを悟らせないようにするために言ってきます。

そして、現時点では問題はないけどさと騙して保身をしたいのです。

また、彼らが言う将来厄介な問題とは自分たちの無能さがバレることですので、もう組織としては厄介な問題の渦中にいることを認識したほうがいいでしょう。

あらゆる決断の妥当性を問え

ダメな組織というのは、黒いものでも権力者が白と言えばそうなる通りに妥当性などはありません。

しかし、まっとうな意見や冷静な言葉本当に妥当なことに対してのアレルギーが敏感です。

つまり、まともな決断をしようとしたり、現実的な意見を述べるような妥当な声に対して、このような妥当性を問えといっているのです。

ある決定が自分たちの管轄にあるのかどうか、また組織上層部のポリシーと相反しないかどうかなどを問題にせよ

これは決定権や決裁者がダメな組織だと曖昧であることが問題です。

誰に何を確認すべきなのかわからないということがいろいろな場所で起きたり、あらゆる部分で誰かの確認や決済が必要になっていたとしても問題です。

つまり、誰がどのような考えや責任をもって行動しているかが誰もわかっていないということですらあるので、組織としての体をなしていないとすらいえるのです。

さらには、ダメな組織は組織上層部の鶴の一声で動きますので、上層部に媚びへつらえている人が得をします。

とにかく、上層部様のご機嫌がよくなることをいうだけの人間がのさばり、下へ下へと責任を押し付けるだけになるので、もうこの組織に未来はないでしょう。

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なぜダメな会社はサボタージュマニュアル通りになるのか

組織をダメにするサボタージュマニュアルで見てきた内容は、働きにくくなった会社や組織に見事に当てはまることが多いですが、サボタージュマニュアルは組織をダメにするためのマニュアルですので、実際にダメになった組織の原因やどうなったことでダメになっていったかを加味したうえで作られたものだといえるでしょう。

つまり、ダメになった会社や組織の例からこういうことが起きればダメになるんだなという実データをもとに作られているわけです。

そう考えればダメになっていく会社や組織にサボタージュマニュアルの工作内容が当てはまることがよくわかりますし、それらが工作ではなく自然に起きてしまうのもそういうものであるといえるのかもしれません。

やはり、ダメになっていく会社や組織には原因や理由があり、ダメになっていく大きな要因としてはダメにする人間が幅を利かせることです。

なぜダメになっていく影響しか及ぼせない人間を会社や組織はそのようなポストにおいてしまうのは謎ではありますが、なるべくしてなった結果といえるのかもしれません。

また、権力に固執したりミスを認めずに責任を取りたくないという思考をトップが持っている場合、同じような思考の人間がピラミッド型に配列されていくようになります。

組織がダメにりだすと止まらなくなるのは、自分のミスを認めずに責任を取りたがらない人間が組織の中核をなしてしまったからといるでしょう。

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組織をダメにするサボタージュマニュアルと比較しよう

サボタージュマニュアルの内容を見て自分の会社や組織はどうなっているかを考えてみましょう。

多く当てはまれば当てはまるほどダメになった組織といえる可能性は高いかもしれません。

また、そうなりそうな気配がある場合も内容と比較してみると効果的でしょう。

会社や組織はダメになりだすと想像以上に早くダメになります。

さらには、ダメにするためだけのような人ばかりが幅を利かせることになることもあります。

少しの変化やまともな人の離職というだけでも、一気にダメになる場合がありますので、サボタージュマニュアルを参考にダメな組織とはどういう状態かを理解して、自分の会社や組織がダメになっている気配を素早く察知できるようにしておくようにしましょう。